革職人の美学

不意に肘をぶつけると電流が走る様な痛みに襲われます。誰しも一度は経験した事でしょう。私の地元ではファニーボーンと呼んでいました。友達の地元ではぬーべらんちょと呼んでいたそうです。

こんな私でも一端の革職人です。オーダー以外のオリジナルを作る時はそれなりの法則なり己の美学を入れながら財布を作ります。長財布ならジャケットの内ポケットに入れる事を考えた厚み、小銭入れの容量は少なく、カード入れからカードは10㎜のぞかすなど機能的ではないし意味不明な考えも多々あります。だがそれがいい。でもお客さんの要望が一番ですよ。それに自分の知識を混ぜて良いものを頑張って作ります。

ファッションデザイナーのトムブラウンのスーツ着こなし法則は好きです。それに影響をだいぶ受けてると思います。

法則、ジンクスみたいな事で言うと僕は常に全ての行動に対して最悪の結末しか考えません。こ、これはとってもおきの秘密なんだからね!// 皆んなには内緒だぞ!//

例えば普段と違う頭痛なら酷い大病の兆候で最悪死ぬ。親から不意に連絡があれば負債二億円の事実発覚。喫茶店がやけに空いてると思えば2分後にヤクザの会合が始まる。黒猫を見た30秒後に側溝にはまって最悪死ぬ。などなど常に最悪の事態ばかり想定してるので精神はいつも疲弊しています。

しかし、ほぼ大概思ったより大した事ない。それがいいんですよ。ほとんど想定よりプラス結果に終わるので。稀に予想を上回った酷い結果になる事もありますが、それは事態を甘く見た代償だと考えます。極度の心配性だということです。

商品作る時も色々な所が心配だからいつまでも丁寧に作ります。驕り高ぶってはいけません。これも私の美学です。

話がかなりそれてしまいましたが冷たいうどんはワサビ。温かいうどんはショウガ。

そういう事なんですよ。